中学生以下日記 番外編

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4月11日(日)

久し振りに故郷の青森に帰省することにした。
たいした理由はないが、しいて言えば3年も帰っていないことに気付いたから。
昼前に青森空港に到着、父と妹が迎えに来てくれた。
さらに妹の子供二人も一緒だ。
2歳の甥と8ヶ月の姪ということになり、当然会うのは初めて。
聞いてはいたけど、甥っ子は子供の頃の僕に本当によく似ている。
将来はきっといい男に育つに違いない(笑)。
実家に向かう車中からのたわいのない風景全てが懐かしく感じられた。
20年前は実家のある場所は田んぼで、
よくヤゴや水カマキリを採って遊んだのを思い出した。
どうやら僕もノスタルジーを感じることのできる年齢になっていたようだ。
家では母が昼食の準備をしていた。
こんな放蕩息子の帰りでも嬉しいのだろう、食卓は昼から豪勢だ。
積もる話をしながら食事をしていると、僕の携帯が鳴った。
札幌に住んで以来の友人Tからだ。
T:『今青森にいるんだけど、道に迷った。助けて。』
偶然にも青森旅行に来ていたらしく、かちあったのだ。
僕: 『5分後に電話するからもう少し迷っててよ。』
と言いながら目の前の中トロに箸を伸ばした(笑)。
携帯のおかげでTはすぐに見つけることが出来た。
T:『助かったよ。道を聞いても言葉が分からないんだよ。なまら早口だし。』
確かに津軽弁を使われてしまったら、外国にでも来た気分になることだろう。
彼は友人(僕の友人でもある)の家に1週間程世話になるそうなのだが、
友人の仕事が終わるまで毎日暇らしい。
仕方ないから少しだけ観光案内してあげることにした。
興味があると言うので、家から近い山内丸山遺跡に連れて行った。
出土品の数が多く展示されていて、
外には縄文時代の住居を村さながらに再現しているのでなかなかに楽しめる。
あまり関係無いけど、ここで売っている栗ソフトがうまかった。
そのあと、僕は伯父さんの家に招かれ夕食を御馳走になった。
なぜかTも一緒だ(笑)。
T:『いいよね、親友だろ?』
調子のいい男だ。
夕食は黒酢を使った珍しい寿司だった。
ネタもアワビや本マグロのトロなど、食べる前からうまいのがわかる。
Tはなんてラッキーな男なんだ。
まあ伯父さんも喜んでくれたし、連れてきて良かったなと思っていると、
帰り際にTが僕に言った。
T:『今日はいろいろありがとう。青森に来て本当に良かった。という訳でまた明日。』
へ?明日もかよ!
不安を残しつつ、慌ただしい1日目が終った。


4月12日(月)

青森2日目。
疲れていたせいか、目覚めた時には正午を回っていた。
3年ぶりの自分の部屋を見渡すと、半分物置のようになっていた。
なぜかスロットの台まである。
そうこうしていると、我が家の飼い猫(名前はチャオ)が昼食を知らせにきた。
何だか食べてばかりだが、それでも僕の腹は食べ物を欲しているようだ。
1階の居間に下りると、タイミング良く妹が食事を並べていた。
妹がはまっているらしい沖縄のソーキそばを食べた。
柔らかく煮込まれた軟骨付きの豚バラ肉がとても僕の口に合った。
今日はこのまま家でのんびりしていようかな。
と思うやいなや電話が鳴る。
ヤツだ。
T:『おはよー。今から迎えに行くから。』
僕:『・・・・・はい。』
というわけで今日は青森市場巡りです。
まず目を引いたのは”とげくり蟹”。
花見時期に旬のこの蟹は、身がたっぷり詰まった小振りの毛がにといった感じです。
T:『買いだ!』
次に選んだのはホヤ。
青森では北海道より遥かにホヤを食べます。
しかも安い。
T:『1個100円。買いだ!』
他にもシャコや活ヤリイカなど食べたい物だらけだ。
しかし選んだのはハタハタ。
T:『ハタハタの田楽が食べて見たい。』
そういえば以前、青森ではハタハタを味噌田楽で食べると教えたことがあった。
あとはビールがあれば文句なし。
夜は地元の友達も呼んで酒盛りだ。
ホントに食べてばかりだな・・・・・。


4月13日(火)

青森最終日。
ついに青森ともお別れの日がやって来た。
さて飛行機の時間までは時間があるけど、どうしたものか。
考える間もなく電話が鳴る。
・・・・・Tからだ。
T 『ラーメンを食べに行こう。』
結局、友人Kも一緒に五所川原市に出来たラーメンのテーマパーク、
【津軽ラーメン街道】へ行くことになる。
東京・博多・宮崎など各地のラーメン店があって、
たしかに来てみた価値はあったかも。
で、3店もはしごしてしまった(笑)。
そして車で45分かけて青森市へと戻る。
実家でのんびりすることは出来なかったが、
良い思い出深い帰省になった(食べてばかりでしたが・・・・・)。
久しぶりに、ねぶた祭りも見たいし、次回帰省する時は8月にしよう。
その時はにぎやかなほうがいいから、Tも一緒に連れていこう。
ただし、何年後になるかはわからないけどね。


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