HeartLand版 『真説!何を切る?2004』


「何を切る?3月出題分」に戻る
「何を切る?3月出題分」
に戻る


大貝 博美プロ の解答 

過日厳冬の時期を越えた札幌を訪れた。
観光するでもなく食事にこだわるでもなく
ただただ麻雀を打つだけの旅、
雀士たるものそれで何の不満もない。
4日間心ゆくまで麻雀に浸り帰京当日の夕刻、
心地よい疲労感と充足感を伴って新千歳空港に向かう。
空港に着くと「天候不良につき出発遅延」の報。
まあ先を急ぐ旅でもない。
待つこと1時間半、
「天候回復の見込みなく欠航」のアナウンスが流れる。
すわ、急ぎ札幌に戻らねば。
何か良いことがあるやもしれぬ。
なかった。
のみならずひどい目に遭った。
どんな目かはもちろん記せない。
負けた話が当人の口から語られることがないのは麻雀界の常識。
というわけでここは打
なにが“というわけ”なのか。
とにかく打
このホームページに目を通すほど達者な打ち手なら
行間から私の意図を汲み取るのも容易いはずなので解説も不要か。
「行間もなにも、ただの日記じゃないか」とおっしゃるか。
なるほど一理ある。
すると能書きも少しはたれねばならないのか。
いかにも蛇足のようだが
「実は麻雀のことをあまり知らないのでは・・・・・」
などと思われるのもシャクだ。
さて。
以外の打牌候補はあたりか。
まず打に関しては役未確定、
カンチャン含みのイーシャンテンでドラを食われたりしたら
汲々とすること必至なので除外。
簡単。
次に三色含みでドラまたぎのツモにも対応できる打だが、
案外高い支持を得るのかもしれない。
そこで打と打の比較を。
とした場合の裏目はツモのみ。
そしてよしんば引いてしまっても、ツモ切りでまだまだ打てる。
なに、打にはツモの裏目もある?
本当にそうだろうか。    

図A(打とした場合) 
図B(打とした場合) 

図Bはたしかに三色のテンパイであり、
まあこうなればフリー雀荘ではリーチが一般的だろう。
対して図Aはイーシャンテンではあるが、
アガりやすさと打点の両面においてなんら遜色がないように思える。
さらに件のツモがでなくであった場合については
図Aと図Bどちらの牌姿に分があるか比べるまでもない。
したがって回答は打
なおに関しては次に有効牌を引いた時点で
まずもって打ち出すことになるが、
ならばなぜより先に処理しないかについても
少し触れておこう。
問題牌姿からを打した後の最初の有効牌がであった場合、   

 ツモ

場況が問題牌姿の時点と大差なければ打で何の問題もないが、
もしその時点でがもう1枚飛んでいるようであれば
ないし打という着手がある、がその理由。
この時どちらを切るかの判断はピンズおよびの出を参考にする。
それらをもとにピンフ重視の打
タンヤオ重視の打を選択するということ。
いずれにせよ南家以外がを必要としていてなんら不思議のない状況では
たった1枚のと心中になるようなテンパイは組みたくない。
以上がを先に切り、を一瞬引っ張る理由だが、
ほとんど切られる公算が高い牌だけに
「そんな細かいことまで気にする必要があるの?」
と言われるかもしれない。
しかし結局のところ麻雀の巧拙は
こんな些末なことの積み重ねによるのではあるまいか。    
ときに遠征最終日の失態により
道内の一部では私の評価が著しく下がったと聞く(笑)。
風の噂では、私の雀歴詐称疑惑すら浮上しているらしい(爆)。
まあそのような心ない声を気にしていたらキリがないので
なんら動揺するものではないが、
その日が極度の寝不足であったことと
空港に向かった時点で勝負熱、モチベーションといったものが
極端に下がっていたことを記しておきたい。
いや、これはけ、決して言い訳ではない。
卑怯者呼ばわりはやめてもらいたい。
勝負師の辞書に”言い訳”という文字はないのだ。
そのように解釈されたら誠に不本意である。
あ、今思い出したけど、
そういえばお腹も少し痛かった気もするな(笑)。


「何を切る?3月出題分」に戻る
「何を切る?3月出題分」
に戻る