大貝 博美プロ の解答 |
北海道のみなさんこんにちは。 101競技連盟の大貝です。 まだまだ寒い日が続きますが、 いかがお過ごしでしょう。 暖かい雀荘で日々楽しい時間を 過ごされておられるならばなによりですが。 え、挨拶はいいからさっさと能書きを言え? わかりました、それでは手短にコメントしましょう。 あ、「手短」と書きましたが、 最初はそのつもりでも気づけばやたらと長くなってしまうのが 私の回答なのであらかじめご承知おきくださいね。 新入生を迎えた校長先生の挨拶といっしょ。 それとか結婚式でも乾杯前のスピーチが長すぎると 腕が疲れちゃいますよね。 ん、それがどうした? はいはい、今度こそ本題に入りますよ。 まず好形重視で打ち、メンゼンテンパイが入ったら たとえ愚形であってもとにかくリーチをかけて ツモアガリと裏ドラに期待する。 そして相手に先手をとられた場合も、 自分がそこそこの好手ならば守りよりも 自手を進めることを優先する。 そんな打ち方が現代フリーの主流であるのは承知していますし、 確かにそれである程度の成績も確保できるのでしょう。 したがって問題牌姿からはを切るのがマジョリティーになるのかもしれまれん。 しかしこういう麻雀を目にすると、 相手不在のジャンピューター(昨今の対戦方式でない、昔のやつね)を 見ているようで少々寂しくなったりもします。 敵が三人もいる複雑なゲームであるからこそ、 それに対応することが一番の醍醐味だと思うのですね、私は。 自分の手格好だけを押し引きの判断材料にする麻雀はつまらない。 相手の動向に目を光らせ、 それに応じて出処進退を決める方が ゲームをより楽しめると思うわけです。 相対の勝負でない以上当然リスクの方が常に大きいわけで、 したがって東一局という設定の問題牌姿からも 闇雲に棒テンリーチを目指すのは気が進みません。 リーチをかけるのならば、それなりの見返りがある形にはしておきたい。 待ちの点でも打点の上でも。 また手役狙いということならば件の牌姿には 打というサンショク・イッツー両天秤の打牌が存在しますが、 このコースだと最終形が愚形となる可能性が濃厚です。 2ファン役はドラか副役があればまずまずの打点になりますが、 この牌姿からはそのいずれも期待できそうにありません。 かといってその分をリーチで補うにも待ちの悪さが気になるところ。 カンなりカンの待ちでは相手の反撃がきた時にいかにも心許ないですね。 もし東パツリーチを空振れば、さらにそれが放銃につながったりしたならば、 冬の時代を自ら引き寄せることにもなりかねません。 なにしろ私は体勢を崩す三大要素を 【リーチ空振り・仕掛け倒れ・妥当でない放銃】と考えていますので、 半荘の序盤ではあまり凝り形にしない方がいいと思っているのです。 上記をまとめると、東一局に私がリーチをかける条件は 「少なくともリャンメンでありなおかつリーチの他に2ファンある手格好」 ということになります。 1ファンでも3ファン以上でも私の場合はヤミテンの選択になります。 さらに「すんなりとテンパイが入った場合」というのも大切な条件でしょうね。 すなわち、問題牌姿から私がリーチをかけるのは打の後に 早目にをひいた場合のみ、ということになります。 もしも切りの後にをひいてしまった場合、 これはテンパイ逃しにはなりますが、見方によっては一歩前進ともいえます。 この場合はを切り出すことになるので678のサンショクさえ見切るわけですが、 この形のイーシャンテンでもイッツー出来合いの単騎待ちと同等に、 あるいはそれ以上に戦えると思うんですね(下図)。 結局、がフリテンになってしまうかもしれませんが、 うまくいけば567のタンピンサンショクになるなんてこともありえます。 人気上位と思える打と打を採らない理由、 以上でおわかりいただけるでしょうか。 早くて安い棒テンに興味はなく、 悪形にしかならない手役もありがたくないということですね。 人によっては打という回答もあるかもしれません。 サンショクが崩れるツモを拒否するという意図で。 なので打と打の比較もしておきましょう。 を切るメリットには先の手順でイッツーのフリテンになってしまった場合、 待ちのフリテンよりも高目をひき戻しやすいということもあるでしょう。 しかし状況が開局ならばやはりテンパイチャンスが多い方を私は重視したい。 見えている枚数ではとは1枚だけの違いです。 しかし南家と北家の切りが早くかつ字牌の前になるということは、 手の内にがある可能性も大きい。 したがってツモりやすさの点で・と・では雲泥の差があると思うのです。 を切った後の展開としては、 2〜3巡のうちにツモときた時はリーチ、 それ以外のテンパイはすべてダマテン。 ピンフのみはかわし手と考えていますので。 またツモでは巡目が遅くなければ 2ファン役の顔を立てての方を切る。 ツモにはを切ってとりあえずのタンキとし、 ・・のいずれかをひき込んでのサンショク狙い。 こんなところでしょうか。 私が文章を書くと、たいてい『消極的すぎないか?』とか 『そんな麻雀じゃスリルがないよ』とかの お叱りを受けることになっておりまして、 今回もまたそれ系の反応が十分に予想されるコメントになりました。 しかし文中でも触れた通り、棒テン・即リー・全ツッパを貫くよりも、 細かいことまでいろいろ考える方が麻雀は楽しいし、 打ち手の伸びしろも増えると思うんですけど・・・どうなんでしょうね? ともあれみなさんの麻雀ライフの充実を切に願っております。 最後までおつきあいいただきありがとうございました^^! |