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「何を切る?1月分解答」
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大貝 博美プロ の解答 


あけましておめでとうございます。
北海道の皆さん、今年の麻雀の調子はいかがでしょうか。

私は年明け早々、とても嬉しいことがありました。
雀歴40年にして、初めてのアレができたんです。
アレですよアレ、例のやつ。
ふふふ。

1月7日の金曜。
秋葉原の「雀友倶楽部」というノーレート雀荘で勤務中のことです。
東3局で私は西家、8巡目の手牌がこうなりました。



ツモ
ドラ

ここからを切ったところ、 親からリーチです。
と同時にツモ

も生牌なので、
何もない状況ならダマにして1枚くらいは見逃す手もあるのですが、
親リーを受けている身としてはそう悠長なことも言っておれません。
したがってを切って追いかけリーチ。
無事通過です。
ふぅ。

さて一発目のツモ、ひければ今年の初役満ですから力が入ります。
それ。
あれ、
親に危ないので暗カンしましょう。
新ドラは、惜しい。
リンシャン牌は親リーチの安全牌でした。
さすがは私、ヒキ強です。

次巡、なんとなくツモりそうな予感がします。
えい。
ほーらツモりました。

を。

危ない危ない、こりゃまたカンです。
4枚目の牌を持ってくるよりシャンポンをツモる方がはるかに簡単なはずですが。
そうか、このリンシャンでツモるんだな、きっと。
よいしょっ!


ね、見事にツモりました。

を(笑)。

おっと危な・・・って、あれあれいつのまにか夢のサンカンツです。
そう、サンカンツができたんですよ。
生涯初のサンカンツ。
幸せの黄色いサンカンツ。

  (アンカン) (アンカン) (アンカン)
ドラ 

なんたってカン嫌いの私、
サンカンツどころかふたつカンした記憶もほとんどないのです。
4枚あってもたいてい1枚外してしまう。
だからサンカンツなんてもう一生できないと諦めてたんですが。
「サンカンツ」。
なんと心地よい響きでしょう。
ああ生きててよかった。
そのうちどこかの雀荘で知らない人から
「サンカンツの大貝さんですよね」と声をかけられたりもするのでしょうか。
ふふ。

無駄話はこのへんにして、そろそろ何切るの回答に移ります。
いつもすみません。

打牌候補はの三通りでしょう。
そしてこの手牌、何を切っても裏目が存在します。
うまくいった時の打点に大差がない場合、
私は裏目と出た時にリカバリーしやすいものを選ぶようにしています。

問題牌姿からを切った時の最大の裏目はツモ
を切った時の最大の裏目はドラのツモでしょう。
以下にそれぞれのケースの想定牌姿A〜Cを示します。
これらはもう一度打牌選択する必要が生じますから、14枚手牌で記してみます。

A、打の後、ツモ


B、打の後、ツモ



C、打の後、ツモ


どうでしょう、ケースAが一番リカバリーしやすいように見えませんか?
B・Cはいずれもフリテン部分を先に処理できなければ苦しいのに対し、
Aはどうツモが来ても対処できそうです。
あ、私はAの想定牌姿からはを切るんですけどね。

もちろん問題牌姿からを切ってを引き込むのが、
形としては最上級です。
ただ東1局の起家であることを思えば、
ピンフドラ1のリーチやドラを重ねた場合のダマテン5800に不満はないと思うのです。
ドラが雀頭になった場合はを振り替える楽しみが大きいので、
やっぱりダマですね。

回答比率は
・・・60%
・・・30%
・・・10%
とみましたが、さてどうでしょう。
全ての赤牌を受け入れる分、打はもう少し伸びるのかな。
というわけで、今回の回答は打で。

え、なんですか?
『出アガリ?それともツモアガリ?』って何が?


ああ、サンカンツのツモスーの件ですか。

やだなあ、アガれてませんよ。
待ちの親リーともども痛み分けの流局。
ただ「サンカンツができた」だけなんです。
それだけでも狂喜乱舞なんですから、
アガリまでいったら心臓が破裂しちゃう。
実際にサンカンツをアガるのはもう少し先、
『人生にやり残したことはない』と思えるようになってからにします。

今年も皆さんの小さな夢が、ひとつでも叶いますように。



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