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土田 浩翔プロ の解答 


私は色紙に【第1打に魂をこめて】と記すことが多くあります。

何事においても初手が大切ですから、
とりわけ麻雀という難解極まるゲームと対峙するにあたり、
第1打を打つことに魂がこもるわけなのです。

第1打をする際、誰かからリーチがかかっているケースはレアですし、
誰から仕掛けが入っているケースもレアですから、
制約やプレッシャーを受けない自由な1打の選択となります。

そこには、打ち手の”希望”や”夢”はもちろんのこと、
”思想”や”哲学”がこめられることになります。

ですから、プロであり続けるためには、
安易に「はい、要らない字牌から・・・、はい、要らない1・9牌から・・・」
というわけにはいかない、
打ち手自身が映される鏡の1打にならなければと、自分に言い聞かせながら打っています。

なんだかエラソーな前置きになってしまいましたが、そんな想いをこめての1打は

第2打に、第3打に、第4打にを並べていきます。

何事も初手が大切と書きましたが、
今回の問題は、第1打であると同時に東1局という開局でもあり、
麻雀を打つにあたり、一番大切な打牌選択となっています。

東1局の構えについては、このコーナーの過去問で再三書いてまいりましたように、
真っ白なキャンバスに自身の描きたい絵を描いていく感覚です。

アガれるとかアガれないという些末な問題を中心に据えない、
そこに私の麻雀観がありまして、
与えられた手牌を自分が描きたい絵にどこまで近づけることができるのか、
それが開局の構えとなっています。

今回の手牌は、様々な三色が想定できるワクワクする配牌で、
奇数牌ばかりが並び立つ、不思議な手牌でもあります。

そしてもうひとつ大切なこと。

それは私は描きたい絵を描くとき、
できるかぎり手役中心に描ければと考えるtypeだということです。

もっとも、ドラドラ手牌や赤赤手牌のときには《ドラ祭り》や《赤祭り》もしますが、
基本的な描きかたは、ドラや赤は描かない手役絵です。

ですからこの配牌からも、【チャンタ・三色】絵を描きはじめるわけでありまして、
ドラのを引き入れての純チャン三色絵を描けるにこしたことはありませんが・・・。

 完成絵

ここまでパーフェクトな作品にならなくても・・・

 完成絵

これでも十分満足のいく作品となります。

仕掛けてしまうと、人の力を借りて描いていくようで、
たとえ描ききれても(アガリきれても)未完成は否めず、
中盤以降、純チャン三色ドラ1で渋々仕掛ける以外は、自力で描きたいなと思います。

まあ、こんな感覚で打ってますから、
いつまでたっても売れない作品ばかりが溜まる冴えない画家ということになるわけですが・・・。

本人はそれで満足だそうです。


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