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土田 浩翔プロ の解答  


南入して大接戦の親番。
いま風の思考でいけば、ドラのを切ってイーシャンテンに構え、
くっつきテンパイを果たせば、よほどの事情が発生していないかぎり
即リーチを打つのが常道かと思います。

でも・・・昔から言われてるではありませんか、「急がば回れ!」と。
接戦のオーラスもそうなのですが、
慌てた(急いだ)順に競り負ける傾向が強く、ましてやまだ南入したばかりでは、
ノミ手リーチや、ドラ1の愚形リーチを打つのは得策ではありません。

トップを取りたいという気持ちが強くなればなるほど、
他家より先にテンパイを果たし、
リーチをかけて機先を制すことばかりに意識が奪われますが・・・
急ぎ過ぎは命取りになると心得て打ちたいところです

A【

B【

C【

イーシャンテンにとってのリーチは、AやBの最終形であれば、
かなりの確率でアガリは見込めるかもしれません。

ただ、勝負は【点】のアガリでは決まらず
【線】のアガリによって決まっていくケースが大半です。
ですから、A〜Cの最終形でリーチをかけてアガっても、
それは私にとっては【点】のアガリにしか見えず、
急いでアガリを獲りにいく価値は無いに等しいのです。

そこで、を1枚外し、せっかく引けた3枚目のドラ表示牌を活かした手筋に入ります。
】という形は、もう1枚ドラを引くか、を引ければ雀頭として活きてきます。

そもそもドラ表示牌を独占できることなど滅多にあることではありませんから、
この好機を逃がす手はないと私は思うわけです。

『相変わらずトロいこと言ってやがるな!』と揶揄されようと、
ここは急がず慌てずマイペースで、ひたすら【線】になるアガリを目指していきます。


を1枚外しておけば、手牌は次のようになります。



もう1組シュンツを増やしたいわけですから、
孤立牌の〔〕のリャンメンターツ作りに勤しみます。

その候補になる〔〕が引けるまで、ひたすら待ちます。
悪形カンチャンになる、はツモ切りします。

カッタルイ打ち方に見えるでしょうが、人には人それぞれの生き方があるように、
手筋にも【十人十色】、
色々な考え方に基づいた打ち方があっていいのではないかなと思っているのです。


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