People−17

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「People 17 Heart Landその四」

さて、ハートランドスタッフの仕事内容とはいかなるものか?
お客様として足を運ばれている皆さんはご存知かと思いますが、
ずばり、「いらっしゃいませ。お飲み物は何にしましょうか?」
からはじまる店内接客業務全般と本走や代走などの
麻雀に関する業務が大きな2つの柱。
もちろんスタッフになりたての頃の僕は何もできないので、
もっぱら本走要員といったところ。
今回は本走と代走についてのお話。

本走といってもただただ自由気ままに麻雀をするわけではない。
迅速なゲームの遂行、時にはゲーム中のジャッヂメント、
ドリンクやフードの注文・確認などなど、数え上げるとなかなか多いものである。
そして基本的な本走スタッフのマナーも忘れてはいけない。
「背筋をピンと伸ばし、かろやかで美しいツモ動作。
そして、発声はお客様以上にハッキリと。
麻雀や人生が不調の時でも爽やかな笑顔を欠かさずに♪」
そうです。ハートランドスタッフは宝塚歌劇団と一緒。タカラジェンヌなのです☆

続いて話は変わって僕が勤務していた数年間、
苦手意識の強かった【代走】について。
例えば、こんな手牌、
三萬四萬1筒2筒3筒4筒5筒7筒8筒9筒3索4索中中
(オーラス北家6巡目、ドラ三万。トップ西家と8千点差の2着目。)
このお客様の携帯が鳴った。
お客さんは元気よく「代走〜っ!」という言葉を残し店の外へ。
こんな時はもちろん代走の出番だ。
 お店によってはオーラスの代走だけはお断りしている所もあるようだが、
ハートランドのお客様は忙しい方が多く、そんなことは言っていられない。
一通?三色??ホンイツ???はっきり言って困ってしまう。
自分の手牌なら素直に選択できるが、これはお客様の手牌。
選択を間違えてしまうと結構気まずい状況である。

さてこんな時何をチョイスするかが問題だ!
代走とはお客さんの指示や要望がなければ
基本的に手なり(ツモの流れにそって手をつくる)。
よって今回のケースは手なりで進めるのが最善と思われる。
しかしこの状況、実は手なり選択の要素が無いのである。
河には、「西九萬8索一萬東」と捨ててあり、
ツモ切りか手出しかもわからない。
さらに手牌は14枚あり山からすでに何かをツモっている状態。
いったい何をツモってきたのかワカランチンなのであります。
これはもう打ち手の個性の問題となってしまいますよね。

ちなみに僕は3索を落とし、次巡ツモ2索
ちょっと泣きそうになりながらツモ切り。
そして、その後はツモ6筒ピン、打4索
ナチュラルにアガリを逃してしまった。
やがてお客さんが戻ってきた。
手配は一通ドラ1のテンパイ(二萬五萬万待ち)。
しかし、河には無残にもソーズの一メンツが!
お客さん:「ありゃ?」
僕:「あはは・・・(ごめんなさい)」
「ツモ番になります・・・(涙)」
お客さん:「ありゃ? ツモっぉぉぉ!!何か赤いわ。
二千四千の一枚オ〜〜ル。
ラストぉぉ〜♪」
僕:「ふぅぅ〜(冷や汗)。
○卓ラストありがとうございましたぁぁ〜!」
(結果オーライでしたぁぁ〜)

スタッフをやっているとこんなことは日常茶飯事。
電話などの突然の代走は仕方ないですが、
代走を頼む時、少々余裕のある場合には、
指示や要望なんかをさりげなくスタッフに伝えると
伝えられたスタッフはとても助かるものです。
それでもやっぱり、僕は代走が苦手でしたね。

つづく

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