People−14

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「People 14 心の糧」


太陽が昇り始めるのと同時に、僕は目覚めた。
昨晩ゆっくり考えた末、僕は今回の旅を舞鶴(京都)で終わりにすることにした。
金沢を出発したこの日は、一日中走り続け、敦賀に到着。
そして翌日、夜11時出航の小樽行きフェリーが待つ舞鶴を目指した。

さぁ、本日の目的地はここ(敦賀)から舞鶴のフェリー乗り場。
思えば計画性の全くない旅だった(笑い)。
日本縦断の旅(withモロロン号)を突然しようと思いつき、
プらっと、家を出てから何日がたったことだろう?色々あったなぁ・・
暴走族に遭遇したり、パトカーに呼び止められたり、
そして極めつけに、新潟の集中豪雨ではトドメを差されそうになりました。
でも、ツライことばかりではありませんでしたね。
行きのフェリーで仲良くなった方々とお酒を飲んだり、おネエさん達と遊んだり、
心優しき方のお家にお世話になったりと、
まだまだ色々なことがたくさんありました*

朝からずっ〜と走り続けている僕と、モロロン号。
頭の中を駆け巡るのは、この旅で遭遇した出来事や、
出会った人達のことばかりでした。
結局、日本縦断の旅を今年の夏はやり遂げることはできなかったけど、
「何年かかってもいいから、いつかきっと成し遂げたい」
“来年の夏も、その次の夏も旅をしたいですね”

「お〜っと”すいません、自分の世界に入ってました」。

舞鶴のフェリー乗り場に着いたのは夜9時位。
すっーと辺りを見回すと、バイク搭乗口で乗船を待っている方々の
雰囲気があきらかに小樽の時とは違う。はて?
うおぉぉぉ〜!!チャリダーが大量におる”
しかもみんなヘルメットをかぶってる。なぜ??
小樽では僕ひとりだったのに*
しかし、今回もママチャリダーはひとりだけ。もちろん僕とモロロン号です;

謎めかしい、本格派チャリダー達に興味をもち、僕は近づきしばらく観察した。
1.なんか切り替えのいっぱい付いた早そうなチャリンコにみんなマタガッテイル。
2.ヘルメットをかぶってる。女の子もいる。年はみんな僕と同じくらいだ。

観察結果をまとめ、僕は話しかけた。

    僕 :   「みなさん、ちゃ、チャリ部ですか?」
チャリダー達 : 「チャリ部です。北海道を旅行するんですよ*」


その後、いろんな話で盛り上がり彼らとはすぐに打ち解けることができました。

そしてフェリーに乗ったんですが、
彼らは集団のため貸切状態の2等客室(寝床です)へ。
僕は、乗船の時仲良くなった4人組のライダー達と一緒の2等客室へ入りました。
4人組のライダーは九州の方々で、僕と同じくらいの歳でした。
僕らは乗船そうそう、ビール片手に「かんぱ〜い♪」。
舞鶴から小樽への約32時間という長い船旅のはじまりでした★


自分の力で先に進む「旅」というのは新鮮だった。
それとは裏腹に、迫り来る体力の消耗、精神的な葛藤が
「旅から生まれる、陽と陰」を引き立ててくれる。
僕は、旅のもつ魅力に心底惹かれてしまったのだ。

つづく

QueenMark